本当に今更で恐縮ですが、あの事件の僕の感想を書きたいと思います。
こんな暴力的な映像を地上波で流してもよいものか?と思うほど、目を覆いたくなるような報道でした。
酷い、可哀相、極悪、などと思うと同時にどうしようもない悲しさを感じました。
報道に対しての是非という事ではありません。あおり運転をしていた男女二人に対してです。
他人に対して、特に恨みを持つ理由がない相手に、あれほどの鬱憤をぶつけるという事実に対してです。
容疑者本人には理由があったのでしょうか?
きっかけはあったのでしょう。しかしそれは鬱憤を解き放つきっかけに過ぎず、大きく膨らんで、恐らく彼が普段から持ってしまっている怒りの、鬱憤の理由では全くなかったと私は思います。
世間の多くの人は、頭のおかしい人(達)が意味不明な思考を持って行った奇行だと思うかもしれません。
でも僕はどちらかというと、例えばこの容疑者と同じような鬱憤を抱えた為に、引きこもりになってしまっている人もいるのではないか?と思うのです。
傍から見た行動は全く違います。
違いますが同じような閉塞感が根底にあるのではないか?と言うのは全くの僕の想像です。
しかし、引きこもりの人を無理矢理に外に連れ出しても解決しないように、暴力的な行動者に対して、力尽くで罰を与えてもやはり解決しないように思うのです。
もちろん被害者を守る為、力尽くで阻止する行為は全く必要なのは言わずもがなです。
しかしそれでは次から次へと起こる暴力を止める事は出来ないと思うのです。
毎日のように子供を虐待したり、人を殺してしまったりするニュースが流れます。
対岸の火事ではないですが、レポーターの台風中継の方がよほど精神衛生上良いです。
携帯で撮影していた彼女にも非常な悲しみを感じます。
何がああいった奇行をさせたのでしょう。
終わらない暴力の連鎖は悲しいです。
見て見ぬふりも悲しいです。
僕もそうは言っても過ぎ去るのを待っているだけの無力感を感じています。
僕を誰かが殴りに来たら震えて動けなくってしまうでしょう。
何も出来ない気がします。
そう思ってしまうのもとても悲しいです。